甘酒はお正月や祭りのような特別な日の飲み物というイメージが強く、冬に多く飲まれているため、普段からよく飲んでいるという人は少ないかもしれません。
しかし材料になっている酒粕や米麹には、ダイエットに役立てられる成分が含まれているので、痩せ体質を目指して甘酒を活用してみましょう。
目次
甘酒に含まれる成分と栄養について
甘酒は甘味はありますがカロリーが低い飲み物なので、ダイエットに適しています。炭水化物がメインになっていて、その他にビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸と、銅や亜鉛、マンガンなどのミネラル、タンパク質、食物繊維が含まれています。
甘酒には米麹に糖化させて作った物と、酒粕に砂糖を入れて作った物があります。米麹だけで作った甘酒はアルコールが含まれていませんが、酒粕が材料になっている甘酒はアルコールが含まれているので、飲むタイミングに気を付けましょう。
ダイエット目的で飲むなら、砂糖を加えている酒粕の甘酒よりも、米麹から作られた甘酒が向いています。米麹の甘酒も甘味がありますが、これは砂糖ではなく麹に含まれている成分が元になっているので、砂糖の摂取量を抑えられます。
ダイエットだけじゃない!甘酒にこんな効果があった
甘酒には、アミノ酸が豊富に含まれています。江戸時代には夏バテ防止や体力回復のために飲まれていたと伝えられているほど、栄養豊富な飲み物です。
体調を崩した時に病院で受ける点滴には、ブドウ糖やアミノ酸が入っている種類がありますが、甘酒にもこれらの成分が入っているため飲む点滴と呼ばれるほどです。
アルコール分解を助けるビタミンB群が含まれているので、二日酔い防止のために食前酒で甘酒を飲んでおく、という使い方もあります。
甘酒は、肌を美しくするために必要な成分も入っています。麹が発酵する過程で生み出すコウジ酸は、メラニンを抑える働きがあり、糖化を抑える効果も期待できるので、透明感のある肌を育てると注目されている美白成分です。
ダイエットにも効果的って知ってる?甘酒ダイエット法
甘酒を使ったダイエットは、食事の前に甘酒を飲むという手軽な方法です。毎日続けることになるので、使用するのはアルコールが入っていない甘酒を選びましょう。甘酒ダイエットのやり方は、食事をする1時間~30分前にコップ1杯の甘酒を飲みます。
甘酒にはブドウ糖が入っているので、ゆっくり噛みながら飲むことで満腹感が高まるため、食事の量を減らしても気になりません。ダイエット中はケーキやチョコレートなどのお菓子を制限するので、突発的に甘い物を食べたくなったり、甘い物が恋しくなることがあります。
痩せるためには我慢しなくてはいけませんが、我慢ばかりしているとストレスが溜まってしまうので、そんな時は甘酒を飲んでみましょう。甘酒は食事制限をした時の物足りなさをカバーしてくれる存在です。
なぜ甘酒で痩せられるのか

甘酒の材料になっている麹には、アミラーゼという消化酵素が含まれています。アミラーゼは唾液にも含まれている消化酵素で、炭水化物を分解する役割があります。
甘酒には代謝に関わる成分がたくさん含まれていて、ビタミンB群は酵素をサポートして、脂質やタンパク質などの栄養を分解してエネルギーに変える働きがあります。
そして、基礎代謝をアップして痩せやすい体質を作るには、ある程度の筋肉が必要です。甘酒には筋肉の材料になる必須アミノ酸が含まれているので、運動時の体作りを助けてくれます。
甘酒は吸収されやすく、スポーツドリンク代わりにも利用できます。ただ、ドロドロしていて喉の渇きを癒すような飲み物ではないので、飲みやすいドリンクも用意しておきましょう。
気になる効果は?どれくらいで効果が現れる?
甘酒ダイエットで成果を出すには、1ヶ月以上の時間が必要です。というのも、甘酒はあくまでもダイエットをサポートするための飲み物なので、甘酒を飲んだだけで痩せるという訳ではありません。そのため、計画的にダイエットを進めることが成功のカギを握っています。
甘酒を利用した置き換えダイエットをすれば、短期間に体重が落ちる可能性もありますが、この方法はリバウンドしやすい痩せ方なので、体重が減った後も食事制限を続けなくてはいけません。
キレイに痩せるなら、ビタミンとミネラル、タンパク質といった成分を摂取しながら体重を減らしていく方法が最適で、大体3ヶ月を目安にして甘酒ダイエットを続けてみましょう。
途中で体重が変化しなくなることもあるかもしれませんが、焦らずに続けていくと再び体重が変化してきます。
甘酒ダイエットの成功率をアップさせるには
甘酒ダイエットで痩せ体質を目指すなら、飲み方を工夫してみましょう。甘酒は、時間をかけて飲むことで満腹中枢が刺激されてダイエットの成功率が高まってきます。ドロッとしていて米がそのまま残っているような甘酒なら、噛み応えがあるのでダイエットしやすくなります。
甘酒には代謝をアップさせる成分が入っているので、その効果を高めるために体を動かしてみましょう。腹筋や背筋、ダンベルを使った運動は自宅でできる簡単な筋トレで、アミノ酸を含んでいる甘酒と組み合わせれば効果抜群です。
下腹部を引き締めたり、背中をスッキリさせるといった効果も期待できます。適度な運動量であればムキムキにはならないので、ボディメイクを目指して頑張りましょう。
甘酒ダイエットのデメリット
甘酒ダイエットは、それだけでは痩せられないというデメリットがあります。発酵食品であり体に良いのは確かですが、「甘酒ダイエットをしているから平気」と言って普通にご飯を食べていると、間違いなく太ります。
普段の飲み物に甘酒を使うのも要注意です。甘酒は低カロリーですが、水やお茶を飲んだ時と比べると、摂取カロリーは増えてしまいます。ですから、飲み物として甘酒を利用するよりは、食べ物として甘酒を利用した方がダイエットしやすくなります。
甘酒は意外と高いので、ダイエット費用がかかってしまうところもデメリットです。甘酒ダイエットを長く続けるには、米麹を用意して炊飯器や魔法瓶で手作りするという方法もあります。
手間はかかってしまいますが、市販の甘酒を使用するよりも費用が抑えられるので、保存の仕方に注意しながら手作りしてみてはいかがでしょうか。
甘酒と一緒に摂ると美容効果がアップする食べ物

新陳代謝を活性化したい時には、甘酒と一緒にクエン酸を含む食品を食べることをおすすめします。クエン酸は酸性に傾いた体をアルカリ性に近づけて血液の流れをスムーズにしてくれる成分で、エネルギーの産出にも関わっています。
甘酒に含まれているビタミンB群はクエン酸回路を活発にする働きがあるので、クエン酸を含んでいる梅干しやグレープフルーツ、パイナップルなどの食品を甘酒と一緒に食べてみましょう。
甘酒にはオリゴ糖が含まれているので、ビフィズス菌などの善玉菌がたっぷり入ったヨーグルトを一緒に食べるのは、お腹の調子を整えたい時に効果的です。お腹がスッキリしていないと余計な毒素まで吸収してしまい、肌荒れの原因になるので、善玉菌を増やすことで美肌効果が高まってきます。
甘酒が苦手な方にはこんなアレンジレシピがオススメ
甘酒は独特な風味があるため、苦手な方は飲めないことがあります。豆乳は甘酒と相性が良く、ココア味やバナナ味の豆乳を加えれば飲みやすさがアップします。調整豆乳はかなり甘味が強くなってしまうのでダイエットには不向きですが、甘酒の味に慣れるまでは飲みやすさを重視することも大切です。
甘酒にココアパウダーやヨーグルトを入れてみたり、バナナやシリアルを入れて食べるのもおすすめです。プレーンな甘酒とは違った風味や食感が楽しめるので、毎日続けていて飽きそうになった時は試してみましょう。
冷凍したフルーツを専用のミキサーやすり鉢で細かくして、そこに甘酒を加えるとスムージーのようなテイストになります。フルーツの代わりに葉物野菜を使えば、ヘルシーでダイエット向きの甘酒が出来上がります。
甘酒ダイエットがおすすめな人とは
甘酒ダイエットは、ダイエット中も甘い物が止められない、痩せるだけでなく美容効果も高めたい、体力をアップしてダイエットの運動を頑張りたい、リバウンドしないようにじっくり痩せたい、お腹をすっきりさせながら痩せ体質を目指したい、基礎代謝が落ちていて運動をしても痩せられない、計画的にダイエットを続けられる、といった人におすすめです。
反対にダイエットに即効性を求めている人や、短期間で急激に体重を減らしたい人には向いていません。甘酒ダイエットは毎日の食事量を減らし、間食をなくすことで効果を発揮するダイエットなので、短期間で痩せるのは難しい方法です。甘酒ダイエットは運動と組み合わせることで効果が高まるので、根気よく続けられる人におすすめです。