さつまいもは幅広い世代に人気の食材であり、多くの食べ方があることでも知られています。実はただ美味しいだけでなく、ダイエット効果もあるということで、最近になってより一層注目を集めることになっていました。
目次
さつまいもを食べても痩せる理由
さつまいもはご飯やパンといった日本で食べられている主食と同じような役割を担える食材です。それに加えてお腹が膨れる割にカロリーは低めとなっており、ご飯やパンをさつまいもに置き換えるだけで高いダイエット効果が期待できます。
それでいて消化や吸収にかかるスピードが遅く、次にお腹が空くまで時間がかかるのも特徴です。例えばおやつとしてさつまいもを食べると夕ご飯までにお腹が空かないことも多く、結果的に夕ご飯を減らすことができます。
これが高いダイエット効果をもたらしてくれます。さつまいもを食べることが全体として食事の量を減らしてくれるので、それが痩せるメカニズムを生み出します。保管しやすいのもポイントとなっています。
さつまいもの栄養素とダイエット効果は
さつまいもの栄養成分はカリウム、カルシウム、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維などで構成されています。カリウムは体の生理機能を調整しているミネラルであり、代謝への影響も大きいです。カルシウムの効果は言わずと知れた骨を丈夫にする効果ですが、他の栄養素との相乗効果もあります。
ビタミンEはダイエットにも役立つ成分の1つであり、脂質の酸化を防いでくれる効果があります。また、血中のコレステロールの酸化なども予防し、動脈硬化や生活習慣病に対する対策としてもビタミンEに注目が集まっています。コレステロールの酸化を防ぐことは血行をスムーズにし、体中に酸素を送り込みエネルギーを正しく消費することに繋がっていきます。
さつまいもは便秘解消に適している
さつまいもに含まれる成分として最もダイエットへの高い効果を有しているのはやはり食物繊維です。さつまいもに含まれる食物繊維はセルロースと呼ばれる成分であり、腸を刺激することから便秘解消の効果を期待できます。さらにヤラピンという成分によって便の排泄を促進させてくれます。
さつまいもは澱粉が豊富に含まれていることからたくさんの量を食べることは簡単ではありません。これによって食欲を抑制しつつ、食物繊維の働きで便秘を解消できるという二重の効果をもたらしてくれます。
食物繊維を含む食材はたくさんありますが、これほどの効果を複合的に含有している食材は珍しいといえます。味も美味しいので食べることが苦になりにくいのもメリットです。
さつまいもで気になる糖質は
さつまいもは芋類の中では糖質が多い部類に含まれます。これだけ聞くとダイエットには不向きな食べ物と考えられるかもしれませんが、実は安心できる要素があります。まず主食として食べられる白米やパンに比べると糖質が少ないということです。
それに加えてさつまいもの糖質は他の食材の糖質に比べて吸収されにくいという特徴があります。含まれている量は多めでも、実際に吸収される量が少ないので実質的には低糖質な食材として味わうことができます。
何故さつまいもの糖質が吸収されにくいかというと、それは消化がゆっくりであることと関係しています。消化がゆっくりなので糖質の吸収も遅くなり、血糖値の上昇が遅く脂肪がたまりにくくなっています。
痩せるのに効果的なさつまいもを食べるタイミング
さつまいもはご飯やパンに置き換えることで高いダイエット効果をもたらしてくれます。さつまいもをいくら食べていてもそれまでと食事の量がそのままならば効果は限定的です。そのため、昼食や夕食で食べるはずだったご飯やパンをさつまいもにすることが効果を高める方法です。
しかし、どうしてもご飯やパンを食べたいという方も多くいらっしゃいます。そこで昼食や夕食の2時間ほど前にさつまいもを食べることをお勧めします。
さつまいもを食べるとゆっくりと血糖値が上がっていき、なかなかお腹が空かないので自然と食事の量を減らすことになります。さつまいもが一般的なご飯やパンよりも食物繊維が多くカロリーが少ないのでダイエットになるということです。
どのくらいの量を食べたらいいの?
ダイエットとしてさつまいもを食べる場合はその量に注意しておかなければなりません。多く食べすぎることには注意が必要ですが、少なすぎると食事の量を減らすことに繋がりません。お勧めの量は150g程度とされています。
この量はご飯でいうとおよそ1杯分程度となっており、通常のご飯よりはよりお腹が膨れると考えられます。ダイエットとして食べる際に大切なのは他のものを食べられる余裕を残しておくということです。さつまいもだけを食べ続けると栄養の偏りが生まれてしまいます。
さつまいもと葉物の野菜などを組み合わせると効果的です。水分もしっかりと摂取し、不足しがちなたんぱく質なども意識的に摂っておけば栄養のバランスを整えられます。
ダイエットにオススメの基本調理方法
さつまいもには様々な調理方法がありますが、ダイエットとして食べる上ではあまり複雑な加工を行わない方がお勧めです。理想的なのはふかした状態で食べることです。石焼き芋もその成分をそのまま取り入れられる食べ方です。
さつまいもが好きな方はこの2パターンで美味しく味わえますが、あまり好きでない方はもう少し他の食べ方を行う必要があるかもしれません。そこでさつまいもと豆腐を組み合わせてコロッケを作ったり、白和えにしたりする方法もお勧めです。
さつまいもはその味わいから砂糖を使った料理も多いですが、ダイエットとして食べる上では糖分の取りすぎに注意する必要があります。普段からスイーツを食べている方はそのスイーツにさつまいもを使うことで一定の効果は期待できます。
ビタミンEで抗酸化作用や美肌効果
さつまいもはその腹持ちの良さや食物繊維がもたらす効果がピックアップされることが多いですが、実はビタミンEにも大きな効果があります。ビタミンEの主な働きとして抗酸化作用があります。抗酸化作用とは体に発生する活性酸素を除去する効果のことです。
抗酸化作用のおかげで身体中の脂質やコレステロールが酸化しにくくなります。特にコレステロールの酸化は動脈硬化などにも繋がりうる重大な問題です。それを予防できるビタミンEは非常に重要な成分と言えます。
ビタミンEを含む食材はさつまいも以外にもありますが、ビタミンEと食物繊維を併せ持っていて身近な食材は非常に貴重な存在であり、さつまいもへの注目を集める大きな要因ともなっています。
生活習慣病の予防にも最適
さつまいもは生活習慣病に対する予防としても有効な食材とされます。さつまいもは芋としては珍しく皮ごと食べることも多い特徴があります。さつまいもの皮にはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が含まれています。
クロロゲン酸は生活習慣病を予防し、脂肪肝やメタボリックシンドローム対策としても効果を発揮すると言われています。コレステロールの酸化を防ぐことは血流を良くすることにも繋がります。
血流が良くなることは酸素が全身に行き渡りやすくなり、老廃物の排出もスムーズになる効果をもたらします。身体中に老廃物が残っていないことは生活習慣病を始めとする様々な疾病の予防としても、非常に大きな影響を有していると言えます。
ダイエットのさつまいもアレンジレシピ
さつまいもは他の食材との組み合わせによって、相乗効果をもたらしてくれます。分かりやすい例で言えばヨーグルトとの組み合わせると食物繊維と善玉菌で高い便秘解消効果を生み出します。そこにアーモンドを入れることで美肌効果にも期待できます。
他にもさつまいもはこんにゃくやきくらげ、ニンジンなどとも相性が優れています。それらの食材を同時に摂取するにはさつまいもの炊き込みご飯がお勧めです。
炊き込みご飯であれば組み合わせにくいさつまいもとこんにゃく、キノコ類などを違和感なく組み合わせることもできます。血行促進を行いたい場合は生姜、目の疲れを取りたい場合はクレソンなども炊き込みご飯に入れると効果が期待できるようになります。